バーコード


バーコードについて説明します。

バーコードは出力デバイスに合わせてバーの太さ等を自動調整しバーコード品質(読取精度)を向上する機能が備わっています。

バーコードの外観や使用値は「バーコード」ダイアログで参照・設定することができます。
「バーコード」ダイアログはバーコードアイテム作成時、またはバーコードアイテムをダブルクリック(編集)することで表示することができます。



<参考資料>
バーコードダイアログ
スクリプト-GetBarcodeInfo関数
QA_2013
旧バーコード(互換)



オプション記述方法


オプションは改行(または「;」(セミコロン)で区切ることで複数指定することができます。
区切りの先頭に「/」(スラッシュ)を2つ記述することでコメント(無効)化することができます。
バーコードにより指定できるオプション(初期値)は異なります。詳しくは下記の資料を参考ください。

<例1>
BarWidth=33;BarHeight=69

<例2>
BarWidth=33
BarHeight=69




式(スクリプト)の記述方法


バーコードの値は「式」を使って生成することができます。
固定値にすることも、データの値をそのまま(あるいは加工して)表示することもできます。

<例1>
"491234567890"

<例2>
GetS("JAN_CODE")




バーコード一覧


サポートしているバーコードは次の通りです。

バーコード 説明
JAN-標準/短縮
UPC-A/E
POS(point of sale)システムを中心とした流通情報システムに利用するソースマーキングのための共通商品コード。
NW-7 宅配伝票などで広く使用されているバーコード。
CODE-39 自動車業界、鉄鋼業界、電子機器業界などで使用されているバーコード。
CODE-128 物流の簡素化及び合理化の手段として広く使用されているバーコード。
GS1-128(旧EAN-128) 物流の簡素化及び合理化の手段として広く使用されているバーコード。
(コード体系は CODE-128 と同じ)
ITF-拡張/標準/アドオン 輸送、包装、荷役、保管といった物流分野で広く使用するバーコード。
カスタマー 郵便物に印刷する住所情報を表すバーコード。
QRコード 二次元バーコード。
マイクロQRコード QRコードの位置検出パターンを1つにすることで、印字面積効率を向上したコード。
情報が少ない場合にはQRコードに比べ小さく印字することができます。
DataMatrix
(データマトリックス)
二次元バーコード。





JAN-標準/短縮,UPC-A/E

POS(point of sale)システムを中心とした流通情報システムに利用するソースマーキングのための共通商品コード。



JAN-標準


JAN-短縮


UPC-A


UPC-E

<使用可能なキャラクタ(値)>
0〜9までの数値

形式 値の桁数
JAN-標準 12+チェックキャラクタ
JAN-短縮 7+チェックキャラクタ
UPC-A 11+チェックキャラクタ
(スキャナでこのコードを読み込むと先頭に0が付加され13桁の値として取り込まれます)
UPC-E 7+チェックキャラクタ


1桁目の数値はコード内に含まれません。
データキャラクタとしてのみ表示されます。
チェックキャラクタは自動的に付加されます。
入力データが規定の桁数を超えた場合、超えた値は無視されます。
入力データが規定の桁数に満たない場合は、バーコードが表示されません。


<共通オプション>
共通オプション



NW-7

宅配伝票などで広く使用されているバーコード。



NW-7


<使用可能なキャラクタ(値)>
0〜9までの数値
「-」(ハイフン)
「$」(ドル)
「:」(コロン)
「/」(スラ)
「.」(ピリオド)
「+」(プラス)
スタートストップキャラクタには A, B, C, D, a, b, c, d を使います。

<専用オプション>
オプション 説明
StartChar スタートキャラクタを指定します。
指定できる値は A, B, C, D, a, b, c, d, None のいずれかです。
デフォルト値は a です。

None を指定した場合は、データ値中にスタートキャラクタを入れ込む必要があります。
StartChar=a
StopChar ストップキャラクタを指定します。
指定できる値は A, B, C, D, a, b, c, d, None のいずれかです。
デフォルト値は a です。

None を指定した場合は、データ値中にエンドキャラクタを入れ込む必要があります。
StopChar=b
LineRatio 太バーの太さを20〜30の範囲で指定します。
(細バーを10とした値)

以下のキーワードで指定することもできます。

キーワード
Heavy 30
Normal 25
Thin 20(デフォルト値)
//太バーを細バーの2.5倍にします。
LineRatio=25

//太バーを細バーの3.0倍にします。
LineRatio=heavy
GapWidth ギャップの太さを20〜30の範囲で指定します。
(細バーを10とした値)

以下のキーワードで指定することもできます。

キーワード
Heavy 30
Normal 20
Thin 10(デフォルト値)
//ギャップを細バーの2.5倍にします。
GapWidth=25

//ギャップを細バーの3倍にします。
GapWidth=heavy


<共通オプション>
共通オプション



CODE-39

自動車業界、鉄鋼業界、電子機器業界などで使用されているバーコード。



CODE-39


<使用可能なキャラクタ(値)>
0〜9までの数値
A〜Zまでのアルファベット
「-」(ハイフン)
「.」(ピリオド)
「 」(スペース)
「$」(ドル)
「/」(スラ)
「+」(プラス)
「%」(パーセント)


<専用オプション>
オプション 説明
CheckChar チェックキャラクタの有無。
説明
on 付加します(デフォルト値)
off 付加しません。
CheckChar=off
StartStopChar スタート/ストップキャラクタ(「*」)の有無。
説明
on 付加します(デフォルト値)
off 付加しません。
StartStopChar=off
LineRatio 太バーの太さを20〜30の範囲で指定します。
(細バーを10とした値)

以下のキーワードで指定することもできます。

キーワード
Heavy 30
Normal 25
Thin 20(デフォルト値)
//太バーを細バーの2.5倍にします。
LineRatio=25

//太バーを細バーの3.0倍にします。
LineRatio=heavy
GapWidth ギャップの太さを20〜30の範囲で指定します。
(細バーを10とした値)

以下のキーワードで指定することもできます。

キーワード
Heavy 30
Normal 20
Thin 10(デフォルト値)
//ギャップを細バーの2.5倍にします。
GapWidth=25

//ギャップを細バーの3倍にします。
GapWidth=heavy


<共通オプション>
共通オプション



CODE-128

物流の簡素化及び合理化の手段として広く使用されているバーコード。
バーコード長が最短になるように自動でコードセットの選択が行われます。



CODE-128


<使用可能なキャラクタ(値)>
ASCII文字

<専用オプション>
オプション 説明
Mode モードを指定します。EAN-128で {FNC1} コードを使う場合等はこのモードを Ex1 にする必要があります。
説明
Normal 標準モード(デフォルト値)
文字情報だけを使用できます。
Ex1 拡張モード。
文字情報だけでなく特殊コードを使用することができます。

特殊コードの指定は「{ } 」(カッコ)を使用します。
この場合「{」(カッコ)を使う場合は2つ続けて記述します。
(例: "123{ABC" => "123{{ABC" )
CodesetC コードセットC の使用許可。
説明
on 使用します。(デフォルト値)
off 使用しません。
PriorityCodeset 優先するコードセットを指定します。
説明
A コードセットA を優先。
B コードセットB を優先。(デフォルト値)
C コードセットC を優先。
DataFormat データキャラクタの表示書式を指定します。「書式」参照。

デフォルト値:%@


<共通オプション>
共通オプション


<特殊コードの記述>
コード 対応する文字列
{ {{
NUL {NUL}
SOH {SOH}
STX {STX}
ETX {ETX}
EOT {EOT}
ENQ {ENQ}
ACK {ACK}
BEL {BEL}
BS {BS}
HT {HT}
LF {LF}
VT {VT}
FF {FF}
CR {CR}
SO {SO}
SI {SI}
DLE {DLE}
DC1 {DC1}
DC2 {DC2}
DC3 {DC3}
DC4 {DC4}
NAK {NAK}
SYN {SYN}
ETB {ETB}
CAN {CAN}
EM {EM}
SUB {SUB}
ESC {ESC}
IS1 {IS1}
IS2 {IS2}
IS3 {IS3}
IS4 {IS4}
FNC1 {FNC1}
FNC2 {FNC2}
FNC3 {FNC3}
FNC4 {FNC4}
SHIFT {SHIFT}
CODEA {CODEA}
CODEB {CODEB}
CODEC {CODEC}


コードセットの切り替えを行う{SHIFT}{CODEA}{CODEB}{CODEC}については、バーコード長が最短になるように自動選択する機能があるため値での指定はサポートされていません。


QRコードでは「IS4」までのコードしか認識できません。緑色のコードは扱えません。
FNC1はデータ先頭でのみ利用可。


GS1-128(旧EAN-128

物流の簡素化及び合理化の手段として広く使用されているバーコード。
(コード体系は CODE-128 と同じ)



EAN-128

GS1-128(旧EAN-128)では可変長のデータを 「FNC1」シンボルを使って連結することができます。
オプションでは「FNC1」シンボルを示す文字を指定できるので、簡単に「FNC1」シンボルをデータ中に埋め込むことができます。(デフォルト値 = %)
コンビニ収納等で用いられるバーコードです。

データ先頭には自動的に「FNC1」シンボルが追加されます。


<データ例>
商品コード:12345678901234
数量:100
ロット番号:ABC123

入力値:011234567890123430100%10ABC123
%
(FNC1)
01
(AI)
12345678901234
(商品コード)
30
(AI)
100
(数量)
%
(FNC1)
10
(AI)
ABC123
(ロット番号)
AIはアプリケーション識別子で、続く値の内容を指しています。
先頭の「FNC1」は入力値に含める必要はありません。
水色の項目は可変長です)

<使用可能なキャラクタ(値)>
ASCII文字

<専用オプション>
オプション 説明
DataFormat データキャラクタの表示書式を指定します。「書式」参照。

デフォルト値:%@
デフォルト値(コンビニ収納):(%0-2@)%3-6@-%9-28@-%37-1@-%38-6@-%44@
Fnc1 Fnc1 を示す文字の指定。(デフォルト値 = %)

このオプションで指定した文字を値として使用する場合は2つ続けて記述します。
例: 1234%%5678


<共通オプション>
共通オプション



ITF-拡張/標準/アドオン

輸送、包装、荷役、保管といった物流分野で広く使用するバーコード。



ITF-標準


ITF-拡張


ITF-アドオン


<使用可能なキャラクタ(値)>
0〜9までの数値

種類 キャラクタ桁数
ITF 任意(偶数桁 4〜34)
ITF-拡張 16桁
ITF-標準 14桁
ITF-アドオン 6桁
CheckCharオプションがonの場合、最後のキャラクタにはチェックキャラクタが自動設定されます。
チェックキャラクタを含めたキャラクタ数が偶数でない、または入力データ(チェックキャラクタ含む)が規定(指定)の桁数に満たない場合は、バーコードコードが表示されません。

<専用オプション>
オプション 説明
CheckChar チェックキャラクタの有無。
説明
on 設定します(デフォルト値)
off 設定しません。
//チェックキャラクタを付けません。
CheckChar=off
CharNumber 種類が「ITF」の場合、キャラクター数(偶数)を指定します。
(デフォルト値 = 0)
4〜34以外の値を指定すると入力データを元に桁数を自動計算します。
//キャラクター数を12に指定します。
CharNumber=12
ZeroSuppress 0埋めの有無。
説明
on 足りない桁を0で埋めます。(デフォルト値)
off 桁が足りない場合バーコードは表示されません。
//足りない桁を0で埋めます。
ZeroSuppress=on
BearerBar ベアラーバーの表示制御。
説明
on 表示(デフォルト値)
off 非表示
//ベアラーバーを非表示にします。
BearerBar=off


<共通オプション>
共通オプション



カスタマー

郵便物に印刷する住所情報を表すバーコード。



カスタマー

<使用可能なキャラクタ(値)>
0〜9までの数値
A〜Zまでのアルファベット
「-」(ハイフン)


JapanPost関数やStrFormat("%〒", value)を使うことで、バーコード用文字列を住所から生成することができます。
JapanPost関数」「書式(%〒)


<共通オプション>
共通オプション



QRコード

二次元バーコードです。



QRコード

<使用可能なキャラクタ(値)>
ASCII文字、SJIS漢字/カナ、Unicode(UTF-8)、特殊文字


拡張機能はサポートされていません。
ASCII文字以外のコードについてはスキャナーが対応している必要があります



<専用オプション>
オプション 説明
Style 表示スタイルを指定します。
説明
1 モデル1
2 モデル2(デフォルト値)
//スタイルをモデル1に設定します。
Style=1
Level 誤り訂正レベルを指定します。
復元能力%(概数)
L 7
M 15 (デフォルト値)
Q 25
H 30
//誤り訂正レベルをQに設定します。
Level=Q
QR.DataEncode データのエンコード方法を指定します。

説明
UTF8 データをUTF8コードとして扱います。
数値・アルファベット以外は全て8ビットバイトモードとして保存されます。

Unicodeの全ての文字(環境依存文字や異体字も含む)を扱うことができるようになります。(※スキャナーが対応している必要があります)
ただし、漢字などを含む場合、保存データの総量は多くなります。

<対応バージョン>
WFR2005 version 1.1.17.3127以降
WFR2008 version 2.0.0.418以降
WFR2016 version 3.0.0.130以降
QR.DataEncode=UTF8
QR.SpecialChar 特殊文字を扱えるモードに切り替えます。
扱える特殊文字についてはCode-128と同じです。

参照:特殊コードの記述

説明
on 特殊文字を使います。
off 特殊文字は使いません(デフォルト値)

特殊コードの指定は「{ } 」(カッコ)を使用します。
この場合「{」(カッコ)を使う場合は2つ続けて記述します。
(例: "123{ABC" => "123{{ABC" )


<対応バージョン>
WFR2005 version 1.1.17.3127以降
WFR2008 version 2.0.0.418以降
WFR2016 version 3.0.0.130以降
QR.SpecialChar=on
ModelNumber 形式番号を指定します。(デフォルト値 = 0)
入力データがこのオプションで指定した型番に収まらない場合、
より大きな型番が自動選択されます。

モデル1では 1〜14 を指定します。
モデル2では 1〜40 を指定します。
//型式番号を5に設定します。
ModelNumber=5


<共通オプション>
共通オプション


<FNC1の扱いについて>
データ先頭に”{FNC1}”を付加することでFNC1モードの指定を行えます。
FNC1モードの場合「%」(パーセント)を可変長データの区切りとして利用できるようになります。(UCC/EANと同じ)

この設定は「QR.SpecialChar」の設定状態に関わらず利用できます。
WFR2005 version 1.1.17.3127以降、WFR2008 version 2.0.0.418以降、WFR2016 version 3.0.0.130以降で利用可能です。

FNC1を使った入力データは次のようになります。

{FNC1}01049123451234591597033130128%10AB%%C123

データ先頭でFNC1モードを指定。
「%」(パーセント)で可変長の値の終端を指定。
値として「%」(パーセント)を扱う場合は2つ並べます。

{FNC1}をデータに埋め込むのが難しい場合は、「式」で連結することで対応することも可能です。


"{FNC1}" + GetS("Barcode")





マイクロQRコード

QRコードの位置検出パターンを1つにすることで、印字面積効率を向上したコード。
情報が少ない場合にはQRコードに比べ小さく印字することができます。



マイクロQRコード

<使用可能なキャラクタ(値)>
ASCII文字、SJIS漢字/カナ

<専用オプション>
オプション 説明
Level 誤り訂正レベルを指定します。
復元能力%(概数)
L 7
M 15 (デフォルト値)
Q 25
//誤り訂正レベルをQに設定します。
Level=Q
ModelNumber 形式番号を指定します。(デフォルト値 = 0)
入力データがこのオプションで指定した型番に収まらない場合、
より大きな型番が自動選択されます。

マイクロQRコードでは 1〜4 を指定します。
//型式番号を5に設定します。
ModelNumber=4


<共通オプション>
共通オプション



DataMatrix(データマトリックス)

二次元バーコードです。

ISO/IEC16022/JIS X 0512 のうち誤り訂正方式が「ECC 200」のシンボルにだけ対応しています。

<対応バージョン>
WFR2005 version 1.1.17.3128以降
WFR2008 version 2.0.0.419以降
WFR2016 version 3.0.0.133以降



DataMatrix


<使用可能なキャラクタ(値)>
ASCII文字、SJIS漢字/カナ、Unicode(UTF-8)、特殊文字


ASCII文字以外のコードについてはスキャナーが対応している必要があります。


<専用オプション>

オプション 説明
DataMatrix.DataEncode データのエンコード方法を指定します。

説明
UTF8 データをUTF8コードとして扱います。(デフォルト値)


ASCII文字以外のコードについてはスキャナーが対応している必要があります
SJIS データをShiftJISコードとして扱います。


ASCII文字以外のコードについてはスキャナーが対応している必要があります

DataMatrix.DataEncode=SJIS
DataMatrix.Size バーコードシンボルのサイズを縦×横のサイズで指定します。
指定したサイズを基準にシンボルが作成されますが、データが収まらない場合は順次大きなシンボルに自動調整されます。

参照:DataMatrixシンボルサイズ

DataMatrix.Size=36x36
DataMatrix.SpecialChar 特殊文字を扱えるモードに切り替えます。
扱える特殊文字についてはCode-128と同じです。

参照:特殊コードの記述

説明
on 特殊文字を使います。
off 特殊文字は使いません(デフォルト値)

特殊コードの指定は「{ } 」(カッコ)を使用します。
この場合「{」(カッコ)を使う場合は2つ続けて記述します。
(例: "123{ABC" => "123{{ABC" )
DataMatrix.SpecialChar=on


<共通オプション>
共通オプション


<FNC1の扱いについて>
データ先頭に”{FNC1}”を付加することでFNC1モードの指定を行えます。
FNC1モードの場合「%」(パーセント)を可変長データの区切りとして利用できるようになります。(UCC/EANと同じ)

この設定は「DataMatrix.SpecialChar」の設定状態に関わらず利用できます。

FNC1を使った入力データは次のようになります。

{FNC1}01049123451234591597033130128%10AB%%C123

データ先頭でFNC1モードを指定。
「%」(パーセント)で可変長の値の終端を指定。
値として「%」(パーセント)を扱う場合は2つ並べます。

{FNC1}をデータに埋め込むのが難しい場合は、「式」で連結することで対応することも可能です。


"{FNC1}" + GetS("Barcode")